先日実家に帰った時のこと。
2階に続く階段に何やら置いてありました。
何だろうと思って見てみたら。
ん?
ケンビ鏡?
おー、そうか顕微鏡だぁ。
懐かしいなぁ。
美しいフォルム。
何十年ぶりの再会でしょうか。
なんてね。本当はもういらいないんですよ。
「捨てていいよ」と言ってはみたものの。
これ、父から買ってもらったモノです。
しかも無理やり、半ば強制的に…。
小学生の頃のむかーし昔のお話です。
楽しみにしていた潮干狩りが急きょ
中止になってしまいひどく落ち込む私。
見かねた父が顕微鏡買ってあげるからと
慰めてくれたんです。
姉でなく弟でなく、私だけに約束して
くれたことがどれほど嬉しかったか。
ところがその後買ってくれる様子なんて
まるでなく、だんだん意地になって
「あの時約束してくれたじゃん」なんて
言い続けてしまったんです、執拗に。
ことあるごとに。
その後中学生になった私にようやく父が
顕微鏡を買ってあげると言ってくれた
ものの、熱はすっかり冷めていました。
正直なところ、いらない。
でも、それが言えなくて。
せっかく買うのだからとかなり
良いモノをと選んでいる父。
心の中では、もういらないと思っている
自分と、約束したんだから買ってくれて
当然なんていう思いがぐるぐる回っていました。
ずいぶん高い買い物をさせてしまった
申し訳なさがずっと心に残っていました。
熱が冷めてしまってからなので
見るモノすらなく、興味もない。
ほぼ未使用に近い状態で
そのまんまの状態でした。
当時から相当な意地っ張りのワタシ。
簡単に捨てていいなんて言っては
いけないような気がして。
さらに「誰か欲しい人がいるかも
しれないよ」なんてささやかれ。
今でもココロが痛みます。
ありがたく持ち帰って参りました。
いいんだこれで。
